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英語学習コラム
TOEICスピードアップ攻略法
【リーディング文法・語彙編】
TOEICリーディング試験はスピードが大事
TOEICのリーディング試験は
試験時間が75分、問題数が100問
であるため、とても制限時間が短く問題量が多いのが特長です。
TOEICを受検する際はこの時間内で、全問題を解き終わるためのスピードが重要です。
今回はTOEICの問題を解く際のスピードアップ方法についてお伝えしたいと思います。
Part5. 文法・語彙問題の攻略
今回はPart5(文法・語彙問題)の攻略法に関してお伝えします。
TOEICのPart5は、短い空欄に入る適切な英語を選択する形式です。
問題数は、2016年4月までは40問、2016年5月以降は問題形式が変わるため30問になります。
この40問を15分以内に解き終わることが、TOEICのリーディング問題を最後まで解くための条件となります。
この時間内に終わらせるために、心がけたいことは、
回答時間にメリハリをつける
ということです。
これはどういうことかと申し上げますと
TOEICの問題には、問題ごとに適切な時間が決まっており、
時間をかける必要のない問題は可能な限り早く解き、
時間をかけなければいけない問題はじっくり時間をかけて解く。
そういう必要があるということです。
この問題ごとの適切な時間をわかりやすく説明するために、日本語で2つの問題例を示します。
日本語での問題例
問題(1)先行き不透明な景況感を感じている政治家は、できるだけ早く公的資金による(-------)をするべきだと主張した。
(A)支援する (B)支援的な (C)支援して (D)支援
問題(2)John Electrics Co.は過去10年間で最高の成績を収めた。(-------)、その社長は優秀経営者賞を受賞することになった。
(A)にもかかわらず (B)その結果 (C)その間 (D)なぜかというと
さて、(1)と(2)を比較して、どのように時間をかけるのかということが問題になります。
日本語ネイティブの方はおそらく、(1)(2)ともに数秒で選択肢を絞り込めると思います。
しかし、これが英語で書かれた問題になると、当然より多くの時間が必要になります。
私の生徒を目安とすると、
TOEIC600程度の実力の方で、30~50秒程度の時間がかかります。
では、実際にはどのくらいの時間を使って解くべきなのでしょうか?
結論から申し上げますと、この二つの問題を解くときは、
(1)は5~10秒
(2)は30秒~40秒
で回答するのが適切です。
(1)が大幅に時間削減されていますね。
この理由を考えていきましょう。
TOEICスピードアップのヒント
ここでもう一度問題をみてみましょう。
二つの問題には大きな違いがあります。
それは選択肢に表れています。
(1)の選択肢は、「(A)支援する (B)支援的な (C)支援して (D)支援」
(2)の選択肢は、「(A)にもかかわらず (B)その結果 (C)その間 (D)なぜかというと」
です。
(1)の問題は、選択肢が類似していることにお気づきでしょうか?
それに対して、(2)の問題は、選択肢が別々の意味を持っています。
(1)のように、同じような意味で、言葉の活用形が違うものを「品詞問題」といいます。
(2)のように、文と文をつなぐ役目を持つ言葉が並んでいるものを「接続詞問題」といいます。
(2)のように接続詞の問題は、文と文をつなぐ役割を担っている以上、前後の文脈を把握して選択肢を選ぶ必要があるため、時間がかかります。
しかし、(1)のように品詞の問題の場合、空欄(-------)の前後を見れば選択肢を選ぶことができます。
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公的資金による(-------)をするべきだ
(A)支援する (B)支援的な (C)支援して (D)支援
======
いかがでしょうか。
おそらくこの時点で、(D)が正解であることに気づかれたのではないでしょうか?
このように、品詞問題の場合、問題文を全部読まなくても、
前後の単語の組み合わせて答えがわかることが多いです。
つまり大幅な時間削減が可能であるということです。
TOEICのPart5の問題を解く場合は、
本文を読む前に、選択肢を見て、品詞問題かどうかを見分けてから解く
ように心がけてください。
それによって、5~10秒程度の時間で問題を解き進めることが可能になります。
TOEICスピードアップのためのトレーニング方法
では、ここまでお伝えした方法を本番で発揮するためのトレーニング方法についてお伝えします。
私が指導する際に行っていることは、
全問題の回答時間を秒単位で計測する
ということです。
なんだかとても運動部の部活っぽい感じになりますが、
動画などで問題を解いている様子を撮影しておいて、
解き終わってから、動画をみて、各問題に要した時間を秒単位で計測します。
そして、問題を見て、その問題にかけるべき適切な時間は何秒であるか、検討します。
前述した品詞問題などに30秒以上かけている場合は、時間をロスしています。
逆に、接続詞の問題のように時間をかけて読むべき問題を、あまりしっかり読まずに素早く解いてしまうと正答率が下がります。
時間をかけるべき問題にはかけ、素早く解くべき問題は早く解く。
このメリハリをつけて問題を解くことで、時間内に最大の成果を得ることができます。
私の授業生では、この方法でトレーニングを行った結果、
今まで、TOEIC受検時に毎回20問ほど残ってしまっていたのが、
ラスト5問残るか、残らないかぐらいのところまで、スピードアップすることができています。
今後も継続的に経過を見守りたいと思います。